1つ目は、新卒の女性社員が、社長から「野良犬」と言われたことで深く傷つき、自ら命を絶ってしまったという出来事です。
「野良犬」とパワハラで社員自殺 化粧品会社が遺族に1.5億円支払い|毎日新聞
2つ目は、高校女子ソフトボール部で、顧問の教師が主将に対して「お前はもういらない。キャプテンに向いてない」と言い、自殺に至ったケース。
この2つの事件に共通しているのは、指導者側に「人は追い込んでこそ成果を出す」という思い込みがあったのではないか、という点です。
この考え方は、いわゆる「支配モデル」と呼ばれるもので、相手を管理・コントロールすることで成果を出そうとする方法です。
たしかに、このやり方で短期的にうまくいくことはあります。
ですが、今回のように相手を死に追いやってしまうような悲劇にもつながりかねません。
こうした事件が起こると、世間は言葉を発した側の人間を徹底的に責め、糾弾しますが、それだけでは本当の意味での解決にはなりません。
「支配モデル」が存在するには、それなりの理由があるからです。
1. 本気で育てたい(責任感)
2. 結果を出したい(達成)
3. 自分もそうやって育ってきた(信念)
などです。
実際、私自身も高校の野球部時代は、この「支配モデル」こそが正しいと思っていました。
同じような経験をしてきた人は、多かれ少なかれ居るのではないでしょうか。
だからこそ、支配モデルを実行している人たちに私が伝えたいのは、
「あなたのその願いを、もっと安全に、もっと伝わる形で実現しませんか?」
というメッセージです。
そして、そのための具体的な方法こそが、修復的アプローチなのです。
修復的アプローチは、「人は尊重されることで学び育ち、信頼と共感の関係の中でこそ、変化と成長が起こる」という価値観をベースにしています。
修復的アプローチを取り入れることで、
* 相手を追い込むことなく
* 自分の真剣な願い(育てたい・成果を出したい)も満たしながら
* 互いにとって安全で、安心できる関係を築くことができます。
ハラスメント対応、ハラスメント研修に、修復的アプローチの考えを入れることで、取り組み姿勢が劇的に変わります。
16日21時から、第14回修復的アプローチに共鳴する仲間の会を開催します。
#ハラスメント研修 #パワハラ