CASE 解決事例

経営者・会社からの相談

「問題社員への対応と適切な対処法」

Q.経営者ですが、「問題社員」に困っています。彼のおかげで何人もの従業員が辞めていきました。しかし当社は、解雇するような一方的な経営者の権力は行使したくないし、そもそも解雇をしても労働者保護の観点から認められないとも聞いています。やはりこのまま我慢するしかないですかね?

ダイアローグ1stでは、我慢は最もよくないコミュニケーションと考えます。

まずは「解雇」という決定を下す前に、経営者の気持ちを相手にそのままぶつけていくことをすることが大事だと考えています。
それをせずに、規則や法律に頼った話しばかりをすると、言われた方としては、何か人として大切にされていないような、冷たい感じを受けてしまうのです。
当社代表は、企業人事部マネージャーの時に、労務担当として数々の「問題社員」の方々と接しました。
その中の一例を紹介します。

その「問題社員」は、代表が採用業務に関わっていた際に、会場設営をやってくれて、とても熱意を持って仕事をしていたという印象でした。
その彼が、現場で浮いてしまって、上長を異動させろという申し立てをしました。
上長をはじめとして、現場の人たちから聞く彼の評判は悪くて、会社としては彼に辞めて欲しいという意向でした。
そこで代表が彼を上手く辞めてもらうための役割として、直接話すことになりました。
代表は彼に対して持っていた、「熱意ある社員」という印象を伝えながら、徹底的に彼の言い分に耳を傾けました。
彼が他人の「悪口」を言う場面では、決して彼の話に同意はしないものの、否定をせずに、その「悪口」の奥にある彼の感情に焦点を当てるようにしました。
その過程を丁寧に繰り返し、彼は決して「問題社員」ではなく、周りと合わないだけであって、もしかしたら他の職場の方が彼には合っているかもしれないという話をしました。
彼の人格を尊重して、彼が悪いわけではないという姿勢で接しました。
そして最後には、それでもどんな選択肢を取るかは彼の自由なので、もし会社を訴えたいのであれば、それても構わないと思うということを伝えました。
すると彼は、「ここまで話を聴いてくれて理解してもらったのは初めてです。それだけで納得したので、自ら退職することとします」と言って辞めて行く決断をしました。
そして代表はその後も彼の相談相手になり、退職後も応援する姿勢を取り続けました。
細かいやり方は人それぞれで良いと思いますが、「問題社員」だからこそ、その人の人格を尊重して、しっかりと言い分を聴いて、言うことは言うという姿勢で接することが、結果的には円満退社につながることが多いです。
そしてその際に、当事者同士だけでは中々話がうまく進まないことが多いので、第三者に関わってもらうことが有効です。
ダイアローグ1stで、労使双方満足を目指すファシリテーターとして、その役目を担わせていただいております。

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